サステナビリティ

サステナビリティ戦略の考え方

JEHグループでは、中長期の社会環境変化やリスク・機会等を確認する中で、中長期の時間軸における「将来のありたい姿」を明確にし、
長期ビジョンとして「クラフツマンシップの伝統と革新を世界へ」を掲げることで、事業の成長と社会への価値創造を実現していきたいと考えています。
また、サステナビリティへの取り組みを重要な経営課題と位置づけています。

サステナビリティ推進体制図

JEHグループでは、グループ全体でサステナビリティの推進に取り組んでいます。サステナビリティを推進する体制として、当社代表取締役を委員長とした「サステナビリティ委員会」を設置し、主要な事業子会社のメンバーも参画し議論しています。
同委員会は定期的に開催し、サステナビリティに関する考え方や基本方針、各施策の検討、目標設定、目標に対する進捗報告を行い、取締役会に対する報告・提言を行っています。また、サステナビリティに関連するリスクは適宜、リスク・コンプライアンス委員会に報告しています。
取締役会はサステナビリティ委員会への指示・監督、施策の実施状況や目標達成に向けた進捗確認等を行い、長期的な目標達成に向け、グループ全体で推進しています。

『クラフツマンシップの伝統と革新を世界へ』

JEHグループでは、企業理念を追求し続けることを企業目的とし、アイウェアを通して様々な提案を行っていきます。
この目的を追求するために、長期ビジョンとして、『クラフツマンシップの伝統と革新を世界へ』 を掲げ、事業の成長と社会への価値創造を実現していきます。

  • クラフツマンシップとは、純粋な情熱と妥協なき精神のもと、私たちが販売するアイウェアを一本一本丁寧に魂を込めて作ることであり、
    このクラフツマンシップはJEHグループの確固たる原点です。
    全ての従業員がクラフツマン(職人)としての気質を持ち、アイウェアを通じて価値を創造します。
  • 鯖江における眼鏡づくりは、明治後半からこの地に広まり、やがて世界屈指のアイウェアの産地となりました。
    この地に蓄積された高度な技術やものづくりへの情熱と伝統を、国境を越えて世界中の人々へ伝えます。
  • 鯖江の眼鏡づくりの伝統に革新を加えて、デザイン・生産から販売までの一貫体制をJEHグループ全体で構築します。
    価値創造プロセスの全体にわたる革新を通じて未来を切り開きます。
  • クラフツマンシップの伝統と革新を世界へ繋げていくことはJEHグループ設立来の強い意思であり、
    ビジョンの実現を通じて世界の人々に愛されるグローバルトップ・アイウェアブランドを目指します。

JEHグループのマテリアリティ(重要課題)

企業理念や長期ビジョン達成に向けて優先的に取り組むべき課題を、JEHグループが大切にする価値観や方向性を踏まえて、6つのマテリアリティとして抽出しました。

環境への配慮

JEHグループが想定する気候変動関連リスクと機会の整理を行いました。
より鮮明にリスクと機会を捉える観点で、移行リスクについては1.5℃~2℃未満シナリオ、物理リスクについては4℃シナリオ、機会については両シナリオと、それぞれのリスクと機会がより顕在化するシナリオを念頭に置いて検討し、今後、対応策を推進していきます。

リスク・機会の概要 影響度 時間軸 対応策
移行リスク
(1.5℃~2℃未満)
政策および法規制
  • カーボンプライシングによる、エネルギー調達コストやチタン部品・レンズ等の原価コスト等の増加
  • プラスチック規制の対応に伴う調達コストの増加及び取引停止に伴う売上の減少
長期
  • 省エネ推進や再生可能エネルギーの導入
  • サプライチェーンと連携したGHG排出量の削減
  • 製造工程での材料ロス削減
技術
  • GHG排出量削減に資する省エネ対応等に伴う、設備投資コストの増加
短〜中期
  • 長期的な環境への影響度等も考慮した適切な設備投資判断
市場・評判
  • エシカル消費ニーズへの対応遅滞による、ブランド価値の毀損や売上の減少
長期
  • 環境配慮性(より長く使ってもらえる商品設計・アフターメンテナンス等)
物理リスク
(4℃)
急性
  • 異常気象に伴う、サプライチェーン寸断や生産活動停止による売上の減少
  • 異常気象に伴う、来客数の減少や店舗休業による売上の減少
短〜中期
  • BCP/BCMの策定
慢性
  • 慢性的な平均気温上昇に伴う従業員の疾病増加による生産性の低下、店舗販売機会の減少
  • 干ばつ等による植物由来素材の原材料の減少により、プラスチック原材料の調達が困難化
小〜中 長期
  • 職場環境の改善
  • 市場の正常回復までの原材料・完成品の在庫確保及び適正化
機会
(1.5℃~
2℃未満、4℃)
製品とサービス市場
  • 紫外線量の増加による、サングラスやUVケアレンズの売上の増加
  • より長く使える商品の需要の高まりによる販売機会の増加やアフターメンテナンス及び修理による製品の訴求性向上
  • サステナビリティ経営の推進による投資家含むステークホルダーからの共感の獲得と企業価値の向上
長期
  • 充実したアフターサービスの実施
  • バリューチェーンにおける全社的な取組による、廃棄品の削減
  • 容器・包装などのサステナブル素材への切替・簡素化
  • ESG関連開示の強化等を通じた企業価値向上
レジリエンス
  • 危機発生時に迅速に対応できる体制を構築し、早期回復を実現
短〜中期
  • BCP/BCMの策定